内側の石を返す(中割り)
前回の講座で手詰まりを防ぐためのテクニックとして内側の石を返す中割りを説明しました。
今回はいろいろなパターンの中割りを紹介します。
まだ前回の講座を見ていない方はこちらからご覧いただけます。

おさらい
前回の講座の練習問題2の盤面です。
次の1手は黒c6が正解です。返したd5の石が完全に周りに囲まれていることを確認してください。
ここで疑問
以下のように、黒g5に打つのも中割りでは?と思った方もいるかもしれません。
「>>」ボタンで1手進めてください。
たしかにg5も内側の石を返すいい手ですが、c6より少し劣ります。
違いを確認してみましょう。
黒g5に打つと、f4とf5の石が返ります。(+マークがついている石)
この2石に注目すると、f5の石は周囲8マスを完全に囲まれていますが、f4の石はg3のマスが空いています。
返した石が完全に囲まれている方がいい手と覚えてください。
当ブログでは、黒c6のように返した石が完全に囲まれている手を完全な中割り、黒g5のように返した石の周りに空きマスがある形を不完全な中割りと呼ぶことにします。
完全でも不完全でもない中割り
こちらは虎定石という互角進行です。
次は黒番ですが、完全な中割りを打つことはできません。
では、どこに打つのがいいでしょう?(「>>」ボタンで盤面を進められます)
序盤なので他にもいい手はありますが、最もいい手の1つが黒f6です。
黒f6に打ったときに返ったe5の石に注目すると、e6のマスが空いているので完全な中割りではありません。
しかし、e6のマスは白が打てません。この形は空きマスに相手が打てないので不完全な中割りよりいい形です。
当ブログではこの形を制限付き中割りと呼ぶことにします。
実戦では完全な中割り、制限付き中割り、不完全な中割りの順に探しましょう。
練習問題
最後に練習問題で理解できたか確認してみましょう。
第1問
白番です。
完全な中割りを探してください。「>>」ボタンで正解が表示されます。
第2問
黒番です。
制限付き中割りを探してください。「>>」ボタンで正解が表示されます。
第3問
白番です。
不完全な中割りを探してください。「>>」ボタンで正解が表示されます。