令和7年度 宅建試験の振り返り

令和7年度 宅建試験の振り返り

宅建試験を受けたみなさん、大変お疲れさまでした。
自己採点とボーダーライン予想が出揃ってきたので振り返りしたいと思います。

結果と感想

自己採点結果

合計 35点
権利 9/14(民法6/10 その他3/4)
法令 6/8
税 1/3
業法 14/20
免除 5/5

自己採点後はボーダーラインが気になりすぎて、以下のサイトを3日間くらい永遠に見てました。

ボーダーラインは33〜35点になりそうなので、マークミスがなければ大丈夫そうです。

自己採点結果

感想

SNSでは今回の試験は過去問が役に立たなかったと言われていますが、過去問中心で基本知識を完璧にしていれば合格圏内に入れる内容だったと思います(LEC0円模試の方が理不尽だと感じました)。権利関係の問題は簡単だったようですが 、直前にちょっと復習しただけだったので個人的には難しく感じました。本番試験はサイゼリヤの間違い探しを2時間永遠とやってる感覚。

受験した理由

注文住宅の計画をきっかけに興味が高まった

SNS上で注文住宅で失敗談をよく見かけて、最低限の知識は大事だなと感じたから。宅建の勉強をしたおかげで、2023年の法改正を知らない実務者の「窓が床面積の1/7ギリギリだから納戸申請になるかも」という発言に対して正しく指摘できました。それ以外は特にありませんが、色々知っているというのはいいことですね。

資格学習のリズムを取り戻したかった

直近の資格試験は4年前に受けたAWSアソシエイトでした。毎年Webサービス開発 or 資格取得を習慣化していましたが、最近は資格から遠ざかっているのでなんか取ろうと再開しました。

情報格差で損をする顧客を減らすプロダクトを作りたい

結婚式・葬式・注文住宅など、人生で何度も経験しない領域はリピーターが少なく、業者優位になりやすいです。システム開発で顧客を守る側に回るため、ドメイン知識として宅建は有効と考えました。自力でプロダクトを作るか、不動産テック企業の案件を受けるかは決めていませんが、何かしら役に立ったらいいなと思います。

AI時代に備えたキャリアのセーフティネット

開発案件の需要はまだしばらく継続しそうですが、単価下落や仕事がなくなるリスクはゼロではありません。IT業界以外の別業種に方向転換できる選択肢を持っておきたいと考え受験しようと思いました。

学習戦略

有料のスクール・模試・参考書には課金しない

受験者の不安につけ込んで高い商材を売りつける人が嫌いなので過去問とYouTubeを活用しました。単にケチなだけです。

勉強時間の目標は5ヶ月で500時間

巷では400時間程度と言われていますが、法律関係の知識がないので500時間を目標にしました。風邪で寝込んだり休日に外出したりで実績は400〜450時間となりました。体調の要因以外にも、難しすぎて思ったより理解が進まずやる気を失って計画通りに進まなかったりしました。いろんなブログで言われていますが、半年前から準備するのがいいと思います。

過去問は27回分を2周の想定

宅建試験ドットコムに掲載されている27回分の試験問題を2周回す想定で計画しました。直近2年分の問題を模試代わりに温存しておくのが無課金で勉強を進めるためのポイントです。

直近2年分の問題を温存

一通り過去問を解いた後は民法を捨てて他分野を学習

民法は初見でも半分以上正解できそうだったので、それ以外の分野を集中的に勉強しました。

試験直前の木金は仕事を休む

試験直前は木金を仕事オフにして一気に詰め込みました。エビングハウスの忘却曲線を信じて、学習ピークを本番直前に持ってくる作戦です。

勉強のロードマップ

5月末〜7月末:動画で全体像を掴む

ゆーき大学(YouTube)を周回しました。3周目以降は2倍速で。反省点としては、動画ごとに分野別の過去問を並走すべきでした(知識の定着効率的に)。一部の動画が有料になっているので、棚田行政書士の不動産大学と併用がオススメです。

7月末〜9月末:過去問を分野ごとにやり込み

7/24から過去問開始。まず全分野ランダムで150問を解いて正答率70%であることを確認しました。

150問をランダムで解く

その後は統計を除く46分野を順番に解きました。

分野一覧

9月:気分転換を兼ねて別チャンネルで理解を補強

視聴したYouTubeの一覧

10月:本番想定の演習と模試

過去問2周目の正答率が90%を超えたので効率が落ち、学習効果が低いと考えて過去問周回の頻度を減らしました。

令和5年と令和6年の問題を印刷し、時間を測って本番形式で解きました(10/4、10/11実施)。LECの0円模試(10/17実施)は30点で少しメンタルが削られました。

令和5年過去問 10/4実施 合計38点
権利 9/14(民法5/10 その他4/4)
法令 6/8
税 3/3
業法 16/20
免除 4/4(統計問題は除外)

令和6年過去問 10/11実施 合計35点
権利 9/14(民法6/10 その他3/4)
法令 5/8
税 1/3
業法 16/20
免除 4/4(統計問題は除外)

LEC0円模試 10/17実施 合計30点
権利 9/14(民法7/10 その他2/4)
法令 2/8
税 2/3
業法 13/20
免除 4/5

「前」「後」や「宅建士」「宅建業者」、「正しいもの」「誤っているもの」などの引っ掛けポイントを鉛筆で印をつけながら入念に読む練習ができました。

直前1週間:過去問→法改正・予想問題へ

法改正・予想問題の動画を漁って対策しました。ここはかなり本番で出たので助かりました。

試験当日の動き

  • 7:30 起床 → 直前確認系YouTubeで11:00までインプット
  • 11:00に昼食→うどんとおにぎり
  • カフェインブースト→極限まで濃くしたインスタントコーヒー200mlをペットボトルに入れて持参
  • 11:50 会場着 → 12:20まで廊下のベンチで民法の基礎を詰め込む悪あがき
  • コーヒー一気飲み→念のためトイレ
  • 着席→統計の数字暗記を試みるも、すぐ12:30になって試験説明が始まり断念(軽くパニック)

うまくいったこと

個数問題への対応

普段から過去問を解く際に一つ分かったら即切り上げではなく、各選択肢の誤りパターンと周辺知識まで検討する習慣があったため、個数問題が大量に出ても動じませんでした。

環境対策

前から2列目の端の席だったので、貧乏ゆすりおぢなどの視界ストレスが少ない環境でした。きっと日頃の行いが良かったのだと思います。後ろの方で永遠に咳をしている人がいましたが、耳栓をしていたので全く気になりませんでした。ちなみに、耳栓は無印良品のやつがオススメです。

過去の自分や試験を受ける人にアドバイス

早く過去問に着手しろ

各分野の講義動画を見たら、その分野別の過去問を一気に全部解きましょう。同型問題の反復で定着が急上昇して動画の周回数を減らせます。

過去問や模試でイラっとした数だけ強くなれる

しょーもない引っ掛けで間違えてイラっとすることありますよね。過去問を通じてありとあらゆる引っ掛けのパターンを経験しておくと本番に活きます。過去問でミスって覚えよう!

自分ごととして考える

特に民法は、自分ごととして考えることによって理解が深まり、知識が定着しやすくなります。

例えば、もしあなたの父親が「配偶者(母親)に全財産を相続させる」という遺言を残して亡くなった場合を想像してみてください。遺言の内容は法定相続分よりも優先されるため、法律上は相続人であっても、遺言どおりであれば1円も相続できないことになります。これはめちゃくちゃ困りますよね。

しかし、民法には相続人の生活保障や最低限の権利として遺留分という制度が定められています。この制度があるおかげで、遺言によって全財産を失う事態は回避できます。

このように、問題文や条文の内容を身近な人に置き換えて勉強することで法律が現実の生活とどう結びついているかが明確になり、記憶がより一層定着します。

直前の模試は避ける

模試は引っ掛けが強めで点が低く出がち。直前期にメンタルが削られます。少なくとも1ヶ月前に模試は終わらせましょう。そのために早くから過去問や暗記を終わらせておくことが大事です。模試の超難問は追わずに基本と既出問題を完璧にすることを優先しましょう。基礎が完璧なら消去法で大体なんとかなります。

周辺知識の補完に棚田行政書士の「クイズ周辺知識にアタック」が神

宅建業法は満点を目指して勉強するが意外とちゃんと覚えていないことが多いです。クイズ周辺知識にアタックによって、絶対に間違えられないけど意外とマスターできてない部分が浮き彫りになります。周辺知識の解説も丁寧です。このコンテンツがなければあと数点落としてたと思います。

おまけ

試験勉強中に出会ったクソ問題

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この記事を書いた人

福岡在住のフリーランスエンジニア
トライアスロンやボードゲームが好きです

【プログラミング】
バックエンド: PHP(主にLaravel)/Node.js
フロントエンド: React/Vue

【ボードゲーム】
オセロ: 全国大会出場(引退勢)
囲碁: 級位者大会で初段権利獲得
将棋: ウォーズ2級